悪口って多くの人は聞いてるだけで「嫌な気分」になってしまいますよね。
「悪口を言っている人なんか相手にしない!気にしないよ!」みたいなさっぱりタイプには意味不明に思うかもしれませんが、世の中にはこのようなことを考えてしまう人もいます。
- ヒソヒソ話している人たちがいると自分の悪口を言われている気がしてしまう
- 悪口を聞いてると自分にも悪意が向けられている気がしてしまう
- 他人の悪口を聞くと極度に落ち込む
そうなんです。自分が言われているわけでもなく、思い込みかもしれないことに対してモヤモヤしたり落ち込んだりしてしまうの人達がいるのです。
今回はこのようなタイプの心理や、対策について解説していきたいと思います。
悪口は全部自分に言われている気がしてしまうのはなぜ
このようなタイプの人は、下手したら他人の悪口を言っているとは限らない場面でも「自分の悪口を言われている気がする」と感じてしまいます。
例えば、学校や職場でヒソヒソ話している人がいたり、なんとなく空気が変だなと感じた時などです。
自分に向けられた言葉じゃないのになんでだろう?と本人も苦しい思いをしているのがこのタイプの特徴ですが、なぜこのような心理に陥ってしまうのでしょうか?
原因は大きく分けて3つあります。
自信がないから
自分に自信がなく普段から人に嫌われているのではないかと気にしているタイプは、人から悪口を言われているのではと心配になってしまいます。
自信がないと、人からどう見られているかばかりを気にしてしまい、「他人から見られる自分」ばかりに気を取られます。
人から良く思われたいばかりが先行するため、失敗を恐れるあまり、ネガティブなことに過剰反応してしまうのではないでしょうか。
よく「承認欲求」という言葉を聞くと思いますが、これは「人から認められたい欲求」のことです。
一方で「他者からの否定的な評価を避けたい」欲求もあり、これを「拒否回避欲求」と呼んでいます。
- 相手の機嫌が悪い気がするとご機嫌取りをしてしまう
- 意見を言うときは反対や否定をされないかとても気になる
など、「人から嫌われたくない」思いが強いのが特徴です。
自分も人のことを悪く思っているから
これは意外に思う人もいるかもしれません。
「自分も人のことを悪く思っているから、自分も悪口を言われているに違いない」と思ってしまうのです。
自分がこう思っているなら相手も思ってるのではないかと考えるのは自然なことです。
例えば、仕事の遅い人が周りから良く思われていなくて、あなた自身もその人のことを悪く思っている場合、どうなるでしょうか。
自分が仕事でうまくいかなかったときに「私もあの人みたいに仕事のできないヤツと思われているのではないか」と不安が襲ってきます。
とはいえこのパターンは、自分が相手のことを悪く思っていなくても、周りが悪く言っているから自分もそう思われてしまうかもと不安になる場合もあります。
なので、一概に「自分が相手を悪く思っているから」という理論には当てはまりませんが、一応こういうパターンもあるよということだけお伝えします。
過去の経験から
過去に人から悪口を言われた経験がある人や、イジメにあったことがある人は「また悪く言われているのではないか」と神経質になってしまいます。
このパターンは非常に辛いので、いくら「気にするな」と言われても無理がありますよね。
実際に悪口を言われた経験があるわけですから、「また同じことが繰り返されたらどうしよう」という不安はなかなか拭いきれません。
いわゆる「トラウマ」なわけです。
ですが、実は「トラウマは存在しない」とも言われています。
詳しくは下記の記事をご覧ください。
悪口を言われている気がしてしまうのは病気?
- 知らない人にまで悪口を言われてる気がする
- 自分の周りの人が話してる言葉全てが自分の悪口に聞こえる
上記のような症状が過度に出てくると「病気なのでは…?」と心配になってしまいますよね。
よく挙げられるのが「統合失調症」ですが、こちらに関しては自己判断はできませんので、あまりに気になっている方は一度精神科を受診してみることをおすすめします。
私は高校時代の頃、クラスの全員から悪口を言われている気がしていました。(イジメられていたわけではなかったのですが)
それが次第に、学年全員から言われている気がしてきて、しまいには学校ですれ違う人みんなや先生にまで悪く言われているような錯覚に陥り、最終的には外で全くの他人にも何か言われている気がしていました。
当時は病院に行くという考えすらなく放置していましたが、その症状は2年程続きました。
「ただの激しい思い込み」なのか「病的なもの」なのかは素人には判断できませんが、病気の場合は思い込みというより”妄想”に近い気がします。
こちらのサイトで統合失調症のセルフチェックができますので、気になる方はチェックしてみてください。
どうしたら気にならない?対策方法について
思い込みが激しくてどうしても悪口を言われている気がしてしまう人はどうすれば良いのでしょうか。
このタイプは、人一倍気遣いができて、人の気持ちに共感しやすいタイプが陥りやすいので「周りを気にしない」ことができたら苦労しません。
具体的な対策方法について考えていきたいと思います。
気にしている自分を認めて別のことを考える
「気にしない」のではなく「気にしている」ことを認識してそれを受け入れます。
人間誰しもがそうですが、”気にしている状態”から自分の意志でどうにかして”気にしない”ようにするのは無理です。
考えないようにすればするほど、その事柄に集中してしまい余計に考えてしまいますよね。
こういう時に良いのが「別のことを考える」ことです。
「私は今人から悪口を言われているかもしれないと気にしている」と認識したら、この思考を消し去ろうとするのではなく、別のことで上書きしましょう。
- 職場であれば目の前の仕事に集中する
- 学校であれば自分の好きなこと(音楽や読書など)に没頭する
人は、目の前のことに集中すると他のことが考えられなくなります。
この特性を利用してとにかく何かに没頭しましょう。
悲しいことがあった時や忘れたい時「あえて忙しく」するなんてことはよく聞く話です。
これも全く同じ原理で、忙しくしてると悲しむ暇もないからなんですよね。
何かに没頭していれば「人から悪口を言われてるかもしれない」という思い込みも少しは薄れるかもしれません。
関心を自分以外に向ける
一見すると「気遣いができる良い人」というのは、いつも自分より他者優先で色々なことに気が付く人というイメージがあります。
しかし実はこう捉えることもできます。
- ”自分が”人から嫌われたくないから気を遣っている
- ”自分が”人から悪く思われたくないから良い人を演じてしまう
こう書くとちょっとキツイ言い方かもしれませんが、結局関心は全て「自分」なのです。
もっというと自己中心的とも言えます。
これには私も随分悩み、考えさせられました。
「自己中は周りに気を遣わず好き勝手やってる奴らなのになんで気疲れしてる自分が自己中扱いされるん?!」と。
しかし冷静になって考えてみると、確かに「自分がどう思われたいか」ばかりにフォーカスされていることに気が付きました。
「自分が思っているほど他人はあなたのことを見ていない」とはよく言ったものですが、本当にそうなのかもしれません。
その時はショックすぎて絶句しましたが、こういう意味だったのでしょうね。
優先事項を決める
一番実践的な方法を最後にご紹介します。
「優先事項を決める」ことです。
自分にとって今何が必要で何をするべきなのかを明確にするということです。
もし職場で悪口を言われてる気がして悩んでいるのだとしたら、あなたが今の職場で目指していることは何なのかを一度洗い出してみましょう。
どんな仕事でも、目的や目標があって働いていると思うので、それをいつでも思い出せるようにしておきます。
- スキルアップして昇進するのが目標
- 資格を取得して転職したい
- 独立を目指している
このように目標がしっかりあれば「今の自分にとって一番大切なこと」が分かりますので、例え悪口を言われている気がしたとしても「自分には関係のないこと」と割り切れたりするものです。
どうでもいい人に何を言われようがどうだっていいという心境になればこちらのものです。
あなたに対するものでなくても、聞いてて嫌な気分になる悪口をヒソヒソと話しているような人たちとは関わらない方が良いのですから、自分のするべきことに集中した方が時間も気力も無駄になりません。
まとめ
悪口を言われている気がしてしまう人の原因と、対策方法についてご紹介しました。
今回紹介した対策は全部で3つ。
- 気にしている自分を認めて別のことを考える
- 関心を自分以外に向ける
- 優先事項を決める
程度に差はあれども、多くの人が「他人から悪く思われていないか」は気にしてしまうものです。
気にするあまり、悪口が全部自分に対するものに感じてしまうのは非常に辛いので、意識を他に向けて何かに没頭するようにしてみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。